小さな男∧静かな声

「小説」が好きな人に、「小説以外」の本を薦めるブログ。趣味も入っています。

『乳と卵』の川上未映子が書いた育児エッセイ『きみは赤ちゃん』は必読。

僕の「読んでよかった本」の基準は、「人に薦めたくなるか」なんですけど、こないだ、久しぶりに読んでよかった本に出会いました。 川上未映子さんの『きみは赤ちゃん』。 きみは赤ちゃん posted with ヨメレバ 川上 未映子 文藝春秋 2017年05月10日 楽天ブ…

『史上最強の哲学入門』感想。その書名に偽りなし。

革命的な分かりやすさ 入門のその先 健全な青年なら、誰でも一度は「哲学やりてえ」と思ったことがある。ご多分にもれず、僕もそうだ。 とはいえ、哲学をやる、といってもどこから手をつければいいのか分からない。「純粋理性批判」なんていきなり読めっこないし…

『自分の言葉で語る技術』を読んで自分なりの文章を考えた

自分の文章が書けない・・・ 「聞いたことある」は自分に責任がある 自分の言葉を使う勇気 自分の文章が書けない・・・ ブログまでわざわざ開いて好きな本の紹介ナンカしていると、文章力についての悩みは尽きない。 いや、文章力というより、”伝える力”不足…

読書好きなら100%はまる現代短歌の世界。『ぼくの短歌ノート』感想

読書好きがはまる短歌 僕が好きだった短歌 「エモい」時代に流行る短歌 短歌と聞くと、なんか格調高いというか、お堅いイメージを受けます。ぴしっと背筋が伸びるような。 そんなイメージを払拭してくれるのがこの本。 ぼくの短歌ノート posted with ヨメレ…

文学部志望が読むべき、文学部みを体験できる本④『怖い絵』

「美術」も文学部で学べる主要な学問のひとつです。 美術を学ぶ、というとその内容は想像つきやすい反面、少々とっつきにくい感はあります。 僕には絵の善し悪しなんて分からないよ、みたいな。 僕自身も美術館や博物館は嫌いではなく、ふらっと訪れることも…

文学部志望なら読むべき、文学部みを体験できる本③『銃・病原菌・鉄』、史学を学ぶ意義

文学部の講義を体験できるような本を紹介しています。 www.chi-shizu.net www.chi-shizu.net 文学部には様々な学問が内包されていて、これまで「文芸批評」「言語学」に関する本を紹介しました。 今回は「史学」です。 文庫 銃・病原菌・鉄 上 posted with …

文学部志望なら読むべき、文学部みを体験できる本②『言語学の教室』認知言語学

文学部に在学している僕が文学部の授業を体験できる本を紹介しています。 前回の記事では「文芸批評」を学べる本を紹介しました。 www.chi-shizu.net 今回は「言語学」。僕自身も言語学を専攻しているので、結構面白い言語学本を読んできたのですが、言葉に…

文学部志望なら読むべき、文学部みを体験できる本①『私学的、あまりに私学的な』

僕は文学部に在学している大学生なんですが、この場所は結構気に入っています。 好きなことを勉強できる!というのがデカい。社会生活に役立たないというのは確かなんですが、打算的なことを考えずにただ好きなことをできるのは楽しいです。 周りにもそうい…

コーヒーゼリーの美しさに気づいてますか?『コーヒーゼリーの時間』感想。

こんな人におすすめ 綺麗なものが好きな人 この書影に惹かれた人 コーヒーゼリーに関心のない人 僕は物心ついたときから本を読むのが好きで、多読家というわけではないけれど、今までいろんな種類の本を読んできました。 その中で、自分の価値観を大きく揺さ…

オードリー若林『ナナメの夕暮れ』、思考型人間の人生を垣間見る本

こんな人におすすめ 他人に興味がある人 ひねくれてる人 自分の生き方に不安がある人 他人の人生を覗くことは難しい。 意外と、難しい。友人との会話、テレビのドキュメンタリー番組、伝記など、他人の行動を外から眺めることはできるが、心内を含めた人生そ…

ニッチすぎる、大学教授たちの悪ふざけ、『失われたドーナツの穴を求めて』感想。

こんな人におすすめ 変わった本が好きな人 個性を出したい人 勉強が好きな人 本好きとして本屋さんをめぐるなかでつくづく思うことは、「世の中にはいろんな本があるなあ」ということで、特に小さな個人書店なんかではなんだこりゃ、という本がコテンと置い…

しょうもなさすぎる、パワー系エッセイ!『牛への道』感想

読書に求めるものは何か? 自己の成長。高揚感。感動の涙。 これらもあるけど、「単なる気晴らし」も読書の動機のひとつですよね。 僕が読んできたなかで、気晴らしに一番ふさわしい本。 牛への道 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 宮沢 章夫 新潮社 1997-04…

ディストピア小説がもっと楽しくなるオススメ本のご紹介。

ディストピア小説。 国家や大きな権力による、徹底された管理社会。 トランプ政権発足後に一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)が爆売れしたのも記憶に新しいですが、ディストピア小説に関心がある人も多いのでは。 この記事ではディストピア小説がもっと楽…

真剣に悩むエッセイ、『社会人大学人見知り学部 卒業見込』

こんな人にオススメ 何となく社会になじめない人 自分が世間の少数派だと感じる人 ひねくれ者の人 真剣なエッセイ タレントエッセイ、は本のなかでも人気のジャンル。 自分の好きなタレントの考えを知れるのはそれだけで楽しいですが、それ以上にテレビでは…

誤読バンザイ、速読なんてクソ喰らえ『時間のかかる読書』

こんな人にオススメ 「誤読」という言葉に引っかかる人 「速読」という言葉に引っかかる人 小説をもっと楽しみたい人 めんどくさそうな本 普段「表紙買い」はあまりしないタチなのですが、これにはビビっと来ました。 時間のかかる読書 (河出文庫) posted with ヨ…

『オフサイドはなぜ反則か』、知ってた?常識にハテナを抱く

こんな人にオススメ スポーツが好きな人 サッカーの歴史に興味がある人 「教える」立場にある人 行きつけの個人書店があるんですが、そこの好きなところは本棚が楽しいところです。 その書店は機械的に本を並べるのではなく、テーマごとに店主の主観で様々なジ…

藤井健太郎の悪意の正体。『悪意とこだわりの演出術』感想

こんな人にオススメ 『水曜日のダウンタウン』が好きな人 『水曜日のダウンタウン』が嫌いな人 仕事を充実させたい人 『水曜日のダウンタウン』が好きです。 規制による規制でテレビ番組がどんどん「つまらなくなった」と言われることが多くなった昨今。 そん…

視覚障害者が見ている世界とは?『目の見えない人は世界をどう見ているのか』感想

こんな人にオススメ 視覚障害者の生活に関心がある人 自分の視野を広げたい人 目の見えない人は世界をどう見ているのか? 小さい頃から、気になっていました。 小学生のころ、総合学習の時間に視覚障害者の世界を体験する授業があったのを覚えています。 目…

腐女子が羨ましくなる、『俺たちのBL論』感想

こんな人にオススメ BLのことをよく知らない人 妄想するのが好きな人 自分の視野を広げたい人 ボーイズラブ・BLは、近年ではもうマイナーな趣味とは感じなくなってきました。 書店でもBLのコーナーはそれなりの幅を獲得していますし、そこで人目を気にするこ…

全国一億人のコミュ障へ。『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』感想。

こんな人にオススメ 会話が苦手な人 コミュ障を治したい人 会話術の本に不信感がある人 僕もコミュ障なんですよね。 会話が続かない。気を遣いすぎて逆にヘンな空気になる。ああ、逃げ出したい、、、 ということでコミュ障を治すため、会話術の本を色々探し…

放送作家とは?テレビの裏を知る本『放送作家という生き方』感想

世の中の全てを知るには人生は短すぎる。 年をとっても、経験を積んでも、知らないことは多いわけです。むしろ増えていくばっかり。 例えば、「放送作家」という職業。 テレビを何時間と見ているけど、好きな芸人のラジオも聞いているけど、「放送作家」って何者…

卒論がつらい。不安だ。そんなあなたに『ヘンな論文』感想

こんな人にオススメ 高校生・大学生 卒論に悩んでる人 イグノーベル賞とか好きな人 就活が終わったら、その先には天国が待っていると思っていました。授業も取り終わってるし、バイト代も貯めてきたし、もうあとは遊ぶだけだ!と。 いや、まあ、卒論の存在は…

厨二病に効く。『カラスの文化史』感想

こんな人にオススメ 厨二病患者 ファンタジーが好きな人 神話・童話が好きな人 「生活のカラス」と「象徴としてのカラス」 カラス。 結構、好き嫌いが分かれますよね。 僕はどうかといわれると、うーん、答えに迷います。 僕の家の近くにもカラスはまあまあやっ…

大人のメルヘン。森見登美彦好きは吉田篤弘を読め。

森見登美彦が好きな人は多分、吉田篤弘もハマります。 森見登美彦といえば、『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半神話大系』『ペンギン・ハイウェイ』でお馴染み、若者に大人気の小説家です。僕も大好きです。 森見作品の特徴は、独特の語り口と愛さずにはいられ…

小説初心者が初めて読むべき、一気読み必至のおすすめ小説5選

『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティー ハヤカワ文庫 『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎 祥伝社文庫 『Story Seller』新潮文庫 『黄色い目の魚』佐藤多佳子 新潮文庫 『時をかけるゆとり』朝井リョウ 集英社文庫 先日、友人からこんな相談…