小さな男∧静かな声

「小説」が好きな人に、「小説以外」の本を薦めるブログ。趣味も入っています。

ネクライトーキー「こんがらがった!」の解釈、非リアのイマジネーション讃歌。

 

ネクライトーキーのファンです。

 

この間新曲「こんがらがった!」を聴いたら、予想以上によかった。もっさかわいいし。


ネクライトーキーMV「こんがらがった!」

 

「許せ!服部」や「オシャレ大作戦」なんかがお気に入りだったんですが、「こんがらがった!」は僕の中でno.1になりそうです。

 

というのは、この曲の歌詞が「非リアの楽しみをごくごく自然に表現した」ものだからです。

ごめんなさい、僕の表現力不足で伝えたいことが伝わってないと思うので、もう少しだけ読んでください。(._.)

 

 

非リアのための歌?

非リアのための歌って、結構ありますよね。

 

だいたい、こんなパターンじゃないでしょうか。

  • 非リアだけど、頑張ればリア充をぎゃふんと言わせられるぜ!
  • 非リアだけど、非リアなりに人生楽しんでるぜ!
  • 非リアでも自信もっていいんだぜ!

 

よくある非リアの歌っていうのは、「非リア」=劣ったもの、というのを認めたうえで、非リアなりに生きていこうよ!って歌詞が多い気がするんです。

僕にとってはなんというか、非リアを肯定するために肩肘張ってる気がする。

 

ただ、「こんがらがった!」は違います。

  • 「結構今の人生楽しんでるんだけど、これって傍からみたら「非リア」って呼ばれてるの?へー。」

 

こんな感じ。非リア=劣る、という前提がこの曲には存在しない。

というか、この曲では「非リア」という概念自体が存在していないようなきがします。

 

 

ここまで散々「非リアの歌!」って熱弁してますが、別にこの曲で「非リア」って単語が出てくるわけじゃないし、わかりやすく非リアを匂わす描写もないんですよね。

なので「非リア」は実はこの曲と関係ないかもしれない笑   僕の勝手な解釈だけで。

 

ただ、僕はこの曲の語り手は間違いなく世間一般で言うところの「非リア」じゃないかなと思うんです。たぶん聴いた方なら分かるんじゃないかなー。

 

ちょっと話がそれました。

 

非リアじゃなくても人生楽しそうな「彼」。

人生を楽しくさせている彼の武器はなんなのか?

 

それは、妄想力イマジネーションだと思います。


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歌詞解釈

この曲はこんな歌詞で始まります。

 

立ちこめるシティライト

絵はドット

駅のホームでは死体の山が

目につくでサンデイナイト

驚いて

でも誰にも見えてないようだ

 アルバム『ONE』収録「こんがらがった!」(作詞・作曲:朝日)から引用。以下引用部分は全て同じ

 

彼の目には駅のホームに死体の山が見えている。

ここで今までどれだけの人が人生に疲れて命を捨てただろう。

ふと考えて、想像力を働かせるわけです。

周りの人は、そんなこと気にしてないけど。

 

そう、彼は今ここにある世界のもっと奥に、自分だけの想像世界を広げているのです

彼が見ている「ドットの風景」は、彼以外の誰一人として共有できないものです。

 

ぱ、ぱ、ぱ、光って

消えていくよ

くらりくらり瞬くよ

今は仕事の話しないで

 

彼にとっては仕事(=現実)よりも、光って消えたり、瞬いたりするような自分だけのイマジネーションの世界が大事なんです。

 

絡まった、こんがらがった!

成層圏ついでに通りすがったら

「サヨナラ」

今東海道線乗って、京浜東北線越えて

赤羽の君まで会いに行く

 

あれ、「君」に会ってんじゃん。

非リアじゃねえじゃん!

 

僕としてはこれ、仮想の「君」だと思ってます。

想像の中で赤羽にいるステキな人をつくりあげてるんじゃないかなと。

でも彼はそこに劣等感を感じたりしません。

周りの目なんてハナからないのです。

 

タイトルの「こんがらがった!」は、脳内のことかなと解釈しています。

僕も色々考える方なんですが、結構考えが入り込むと頭の中がごっちゃごちゃになっちゃうんですよね。

 

おそらく彼も、想像世界を広げすぎて手に負えなくなることがあるんじゃないでしょうか。

「成層圏」レベルまでイマジネーションを広げた後で、「あーもうムリ!終わり!」つって「サヨナラ」、、、。

 

 

ラストサビ。

絡まった、こんがらがった!

ピントがずれきってるまんまの僕なら

「うまくやってるよ」なんて騙し騙しで

同窓会を避けて歩いていく

 

あーっ!しっぽ出したぞ!

「同窓会避ける」って言ってるぞ!

こいつ絶対非リアじゃん!!

 

……はい。

 

あと印象的なのは、「ピントがずれきってるまんま」という歌詞。彼は世間と目線が違うことを自覚しているんですね。

それはやっぱり、想像世界の有無が関係してると思ってます。彼はこの物質的な世界だけを見ているわけじゃない。形而上的世界も見ているというか。

どうでもいいけど、彼は性格診断とかやったら「芸術家タイプ」に当てはまるんじゃないですかね。

 

 自分の世界を持つ

とまあ、ここまでが僕の「こんがらがった!」の歌詞解釈でした。

度々言っているように、彼は世間一般で「非リア」に属する人間だと思います。たぶん友達は少ないし、BBQとかビリヤードとかもめったに行かないんじゃないですか、彼は。

 

ただ、この彼からは悲愴感が一切感じられない。「楽しい!」とか「ハッピー!」とか言ってるわけじゃないけど、何となく楽しく生きてる感じが伝わります。

それはやっぱり彼にイマジネーションがあるからかなあと。自由な感じがするんですよね。何にも縛られていない。なんでも出来る、どこでも行ける、そう思ってるようなきがします。

 

しかもそれを、別に主張してないんですよね。「楽しそうだろ!」とか、「お前らに負けてないぞ!」とか、「お前も自信持てよ!」とか、こちら側に一切アピールしてこない。そこが好きなんです。


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よく言われているように「非リア」っていうのはいい加減な言葉で、世間の「普通」に外れたものが「リアルが充実していない」と勝手に決めつけられちゃうんですよね。

それどころか、「非リア」という言葉が出来たばっかりに「自分は非リアだ……」と、自己否定しがちになってしまう。

 

「周りの評価は知らないけど、自分には自分の世界があるから結構楽しいよ」と言っているようなこの「こんがらがった!」、自分にとって大事な曲になりそうです。もっさかわいいし。

 

ネクライトーキーのこちらの曲もいいです。

www.chi-shizu.net

 

最後にこの曲が好きな人に合いそうな本のご紹介。

 

「普通」とは何か、を問いかけるベストセラー小説、『コンビニ人間』。

 

さらに「自分だけの想像世界を広げる」というテーマの本に関する記事も書いています。

 

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