大人のメルヘン。森見登美彦好きは吉田篤弘を読め。

 

森見登美彦が好きな人は多分、吉田篤弘もハマります。

 

森見登美彦といえば、『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半神話大系』『ペンギン・ハイウェイ』でお馴染み、若者に大人気の小説家です。僕も大好きです。

森見作品の特徴は、独特の語り口と愛さずにはいられないキャラクター・彼らの哲学ですよね。

 

これが、吉田作品にもあるんです。

 

 

 

吉田篤弘はメジャーな作家とは言いづらいですがファンは多く、書店でもよく平積みされています。

結構贔屓にしてる書店も多くて、代官山蔦屋なんかは単行本・文庫本あわせてほぼ全作品を置いてますね。

 

で、吉田篤弘と森見登美彦の共通点に戻りますが、

独特の語り口・哲学を持つキャラクター

この二点が両者共通してるんですね。

 

あくまで、「共通してる」です。

似てはいません。あの森見節が吉田篤弘にあるわけではありません。

好き嫌いはあるけれど、ハマる人にはばちこりとハマる、そういう語り口を吉田さんも持ってるわけですね。

 

 

ちょっと苦手だな、と思った方はこの記事を閉じて頂いても構いません。ん、ちょっといいかも、と思った方は、吉田篤弘、向いてるかもです。

 

 

で、もう一つのほういきますけど、吉田作品の登場人物は、それぞれ独自の行動指針・哲学を持っているんですね。

例えば、代表作『つむじ風食堂の夜』の帽子屋の男爵。彼は、万歩計を「二重空間移転装置」と名付けます。

なんでも、「私はウン十万歩あるいた。これは、ここからコペンハーゲンまでの距離と等しい。つまり、私はここにいながらコペンハーゲンにも同時に存在することになるのだ!」とか。

うーん、くだらない。でも、こんな哲学見せられたら、思っちゃいますよね。今自分はどこに存在してるんだろうって。

 

 吉田篤弘の魅力を端的にまとめると、

大人のメルヘンチック

です。

まずは『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』あたりから、どうぞ。

 

もう一度言いますが、森見登美彦すきなひとなら、読んで損は無いです。