『「繊細さん」の本』内容まとめ。HSPと向き合うための実践的方法論

最近、書店でよく見かけるこちらの本。

記事を書いている僕自身もいわゆる「繊細さん」で、仕事の細かい不備をいちいち気にしてしまったり、

人の機嫌を伺いすぎて身動きが取れなくなったりします。

この記事では、本書を読んで個人的に「この本、信用できるな」と思った箇所を要約していきます。

!こんな人におすすめ!

  • 人の機嫌を伺いすぎてしまう人
  • 自分の意見がない人、または言えない人
  • 些細な音やにおいに反応してしまう人
  • 人と長時間一緒にいると疲れてしまう人
  • 「気にしすぎはよくないよ!」といわれても困る人

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「繊細(HSP)」を悲観視しない

この本でいう「繊細さん」、いわゆるHSPは、「感じる力が強い」という特徴に集約されます。

場の雰囲気、五感への刺激、日常の違和感、他人の感情、、、

これらに対するアンテナが人より強いため、「気にする」機会が多く、繊細さんが感じる生きづらさにつながります。

しかし本書は一貫してこの「繊細」を短所としてとらえません。

感じる力が強いということは、マイナスへのアンテナだけでなく、プラス方面のアンテナもまた高いということ。

他人の長所や芸術、自然の神秘など、身の回りにある「いいもの」に気づきやすいのも繊細さんの特権。

非・繊細さんが1個の「好き」を見つける中、繊細さんは10個の「好き」に出会うことができます。

このようにHSPをあくまで「特徴」と考える本書は、「繊細」を克服しよう、ではなく、「繊細」を活かそう、とアドバイスしてくれます。

HSPと付き合うための「技術本」

この本を読んで意外だったのが、全5章の内容のうち、「繊細さんとは何ぞや?」という概要説明、事例は1章のみにとどまり、残り4章分はひたすら「こういう悩みを持ってる人はこの方法を試してみて!」という実践例を並べている点です。

本書を読む前にも似たような本を数冊読んでますが、大体この手の本はHSPの特徴、事例、メカニズムをつらつら並べ、最終的に一本のアドバイスで勝負するパターンが多いです、、、

挙げられる悩みと回答は個人的にも日ごろ悩んでいたものが多く、この本に少しでも惹かれた人にはためになるアドバイスが多いと思います。

  • 五感への刺激を軽減する方法
  • 自分の意見を持てない/言えないときは?
  • マルチタスクを乗り越えるには?
  • 相手の気持ちの答え合わせをしたいときは

加えて、この本は「こういう考えを持てばお悩み解決!」のような無責任なアドバイスをしません。

「いきなり考えを変えるのは無理。できる範囲で訓練して、慣れていきましょう」というスタンスのもと、

まず初めは~、慣れてきたら~、と順序だてて努力の道筋を示してくれます。

そのため、この本を読んで明日から肩の荷が全部落ちるような魔法の本ではありませんが、

逆に個人的には信頼性の高い本だと思います。

繊細さんは「自分のやりたいことを知る」

この本は「繊細さと向き合うには、自分の気持ちに正直になること」という結論に向かっていきます。

自分のやりたいこと、やりたくないことを尊重することで、周囲の意見や感情に振り回されにくくなり、

理解者も自然と集まるというのが本書最大の主張。

個人的には納得しながら、「でも、正直になるってどうやって?とも感じました。

その方法論も本書には用意されています。

  • 言葉を手掛かりに読み解く→「しなきゃ」「したい」を見極める
  • 繊細な感覚を感じる→「したい」と思ったとき、体はついてきているか?
  • 自分と会話する→幼少期(周りを気にしない時期)の自分に相談する

これらの方法論はやはり一朝一夕で身につくものではありませんが、少しずつ試してみようかと思える説得力でした。

おわりに

本書を読んで、繊細な自分にも長所はあるんだ、繊細さと向き合う方法もあるんだと思いなおすことができました。また、様々な「繊細さん」の事例が出てくるため、苦しんでいるのは自分だけではないと勇気が湧いてくる本でもあります。

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