小説

『蜜蜂と遠雷』が好きな人が次に読んでほしいおすすめ本。

『蜜蜂と遠雷』という稀代の大傑作にハマった人に向けて、次に読んでほしい本をまとめました。

①天才たちの競演

②音楽の世界の深み

に焦点を当てて、紹介します。

①「天才たちの競演」を読みたい人へ

『蜜蜂と遠雷』の魅力の一つは「天才同士が衝突する、熾烈な勝負」にあると思います。

神に愛された天才少年、復活を目指す「堕ちた天才」、観客を魅了する天性のスタープレイヤー。

 

衝突し、高めあう、「天才のバトル」が出てくる本のご紹介です。

1、『チョコレートコスモス』恩田陸

一冊目は『蜜蜂と遠雷』作者の恩田陸作品。

『蜜蜂』ファンが次に読む本筆頭です。

演劇のオーディション

『チョコレートコスモス』は『蜜蜂と遠雷』と設定がよく似ています

東京の新ランドマーク・新国際劇場のこけら落とし公演。演出家、脚本家もプレッシャーを抱える大舞台の主演女優を決めるオーディションが行われます。

そこに挑むのは名実ともにトップ女優の響子。そして、演劇未経験ながらも業界人を恐れさせる稀代の天才、飛鳥

まるで亜夜と塵のような関係の二人。答えのない表現の世界で天才たちがぶつかり合い、高めあう姿には『蜜蜂』を髣髴とさせます。

恩田陸の表現力

『蜜蜂』はピアノ、『コスモス』は演劇。どちらも表現の世界を描いた作品です。

『蜜蜂』の演奏シーンに見入った人も多いと思いますが、同じ恩田作品、『コスモス』の演技シーンもまたほれぼれする表現です。

まるで自分が聞いているような演奏描写と同じように、こちらまで鳥肌が立ってしまうような演技描写が見どころです。

『蜜蜂と遠雷』にハマった人には自信を持ってお勧めできます!

2、『DIVE‼』森絵都

続いては名作スポーツ小説『DIVE‼』。

上下巻のボリュームも、一気読みできるタイプの小説です。

飛び込みの世界

舞台は「飛び込み競技」。『蜜蜂』の「ピアノコンクール」⇒「飛び込み大会」にしたような設定の小説です。

信じるものは練習を積み重ねた己自身のみ。自ら決めたプログラムに沿い、技の美しさを競う。

ピアノコンクールの世界観と重なるものがあります。

3人の天才たち

『DIVE‼』の見どころはタイプの異なる天才たちの真剣勝負です。

冴えない戦果でありながら、コーチに天賦の才能を見出される知樹

誰もが認めるスター選手・要一郎

レジェンドに見初められた大自然育ちの野生児・飛沫

彼ら三人の勝負は『蜜蜂』同様、最後まで結末がわかりません。

熱くなる展開が読みたいなら一番おすすめです!

②「ピアノの世界」を読みたい人へ

『蜜蜂と遠雷』は音楽表現も素晴らしいです。

言葉で表現するのが難しいはずの音楽描写、これを1000ページ飽きさせることなく表現しきる恩田陸の筆力に魅了された方も多いはず。

同時に『蜜蜂』は、音楽を生業にすることの覚悟、使命にも気づかされる本でした。

 

次はピアノの世界を描いた本を2冊紹介します。

1、『羊と鋼の森』宮下奈都

この本も本屋大賞を受賞したピアノにまつわる小説。

調律士の仕事

『羊と鋼』でスポットを当てるのはピアニストを陰で支える「調律師」

『蜜蜂』と合わせて読むことで、表と裏から包括的にピアノの世界を知ることができます。

調律師の仕事もまた正解がなく、悩みながら自分の信念を作り上げていく主人公

調律師もまた、ピアニストとともに音楽の可能性を追求していることがわかります。

音楽の表現

『羊と鋼』もまた、音楽の描写が素晴らしい。

『蜜蜂』であれほど音楽描写のバリエーションを見せつけられたのに、まだそんな表現ができるのか!と驚かされます。

違う作者によって表現方法が異なるのを味わうのも面白いです。

『羊と鋼』と『蜜蜂』を合わせて読むことでピアノの世界を重厚的に味わうことができます。

2、『音楽の聴き方ー聞く型と趣味を語る言葉』 岡田暁夫

音楽の聴き方がわからない人へ

『蜜蜂と遠雷』でクラシック音楽に興味を持ったけど、聞き方がよくわからない・・・といった人にはお勧めの本。

クラシック音楽の聴き方、そして語り方を教えてくれる一冊です。

入門系の新書は興味が芽生えたタイミングで読むのが一番楽しいですよね。

この本は素人に寄り添った平易な前半から徐々に専門的な深い内容に入っていく構成で、1の興味を100に膨らませるのにぴったりです。

音楽を語る

この本は音楽の聴き方だけでなく、「語り方」までリンクさせて教えてくれるのがポイントです。

『蜜蜂と遠雷』を読んだ人は、「音楽を言葉だけでこんなに鮮やかに表現するなんて!」と感動しましたよね。

形のないものを言葉で語ることは何でも難しいです。

この本は、「言葉」をきっかけとして音楽の理解につなげるので、(恩田先生までとはいかないまでも、)自分の好きな音楽の魅力を言葉で表現する方法を教えてくれる、なかなか面白い本です

クラシックに関心が向き始めた人が楽しめる内容だと思います。

おわりに

今回は①天才、②音楽の2つに焦点をあてて紹介しましたが、もっと切り口はありそうです。

例えば天才の世界に挑む明石に共感する人向けとか。。。

皆さんのおすすめがあったらぜひ教えてください。