おすすめ本まとめ

恩田陸のおすすめ小説6選。直木賞作家の超名作からマニア向けまで

恩田陸の本紹介。

なまじ代表作が複数あるので、どこから手を付ければ、、、という方も多い気がします。

恩田陸を読んでみたい!という方の手助けになれば幸いです。

恩田陸の作風

ノスタルジアの魔術師という異名を持つ恩田陸。

読者をその作品の世界観に没入させる、卓越した文章力が魅力の作家です。

また、自身が年間300冊以上の読書量を誇る本好きということもあってか、執筆ジャンルが多岐にわたることでも有名で、何らかの形で恩田作品にハマる読書好きは本当に多いです。

恩田陸のおすすめ小説①『夜のピクニック』

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

あらすじ

青春小説の金字塔ともいえる、恩田陸の代表作。

ちなみに初代本屋大賞受賞作でもあります。

高校3年の伝統行事「歩行祭」を舞台に、卒業を控える少年少女の「精算」を描いた小説。

ノスタルジックな情景描写、人物の繊細な心理描写などはおそらく映像作品では体験することができず、読書好きでよかった、、、と思える一冊です。

こんな青春を送りたかった、とも感じ、こんな青春が確かにあったな、とも感じ、さわやかな読後感を味わえます。

恩田陸のおすすめ小説②『蜜蜂と遠雷(上・下)』

近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。

あらすじ

恩田陸のキャリア25年にして産み出された超大作。

天才たちの競演、という燃えるストーリー。題材自体は目新しいものではありませんが、主役の天才たち4人+周囲の人間たちのキャラクター描写が抜群で、読者はそれらのキャラクターに寄り添うように、世界観に引き込まれます。

小説の肝はピアノの演奏シーンにありますが、作中何度もある演奏シーンを、文字の表現だけでそれぞれの個性を出し魅了させるのは、もはや神業の領域。

上下巻ある長編のため、気軽に読める作品ではありませんが、興味のある方には強くお勧めしたい一冊です。

恩田陸のおすすめ小説③『チョコレートコスモス』

芝居の面白さには果てがない。一生かけても味わい尽くせない。華やかなオーラを身にまとい、天才の名をほしいままにする響子。大学で芝居を始めたばかりの華奢で地味な少女、飛鳥。二人の女優が挑んだのは、伝説の映画プロデューサー・芹澤が開く異色のオーディションだった。これは戦いなのだ。知りたい、あの舞台の暗がりの向こうに何があるのかを──。少女たちの才能が、熱となってぶつかりあう! 興奮と感動の演劇ロマン。

あらすじ

こちらもファンが多い作品。

『蜜蜂と遠雷』とテーマはよく似た、天才×天才のオーディションものです。

こちらは演劇を舞台としており、軸となる演者のほか、演出家、脚本家など、それぞれのプロとしてのプライドがぶつかり合うしびれる一冊。

蜜蜂と遠雷でもそうですが、恩田陸はキャラクター同士の対比や、天才の描き方が本当に上手だと感じます。

恩田陸のおすすめ小説④『三月は深き紅の淵を』

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。

あらすじ

幻の本「三月は深き紅の淵を」をめぐるミステリー連作短編集。

上3冊とは異なり、終始薄暗い雰囲気が漂う作品です。

各編を読み進めるにつれ、「三月は~」の存在が謎めいていき、読者は終始一冊の本に翻弄されていきます。

短編ごとに「三月は~」の役割を変えていき、謎を深めさせる構成が見事で、あれよあれよと暗い洞窟に誘われるような、、、

最終編は続編『麦の海に沈む果実』につながる内容となっています。

ミステリー好きの方にお勧めの一冊です。

恩田陸のおすすめ小説⑤『ドミノ』

一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット、もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく! 抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作!

あらすじ

個人的には一押ししたいコメディ小説。

登場人物30人弱の人生が交錯し、ハプニングにハプニングが重なるドタバタ劇。「ハチャメチャ」という言葉が似あいます。

中盤からの展開力はまさにドミノ倒しのようで、行きつく暇もありません。

読んだ後は、街の通行人を見かけるとその人の人生を空想してしまうような、影響力のある一冊です。

恩田陸のおすすめ小説⑥『ユージニア』

あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は--。

あらすじ

ある事件の真相に迫ることを目的にした風変わりなミステリー小説。

本作の特徴は、作品が複数人の「証言」ベースで進められる点。芥川龍之介『藪の中』にも通ずるように、主観のフィルターを通して読者は物語をつかんでいくため、全体的にもやがかかっているような読み応え。

後半、徐々に色んな要素が一つに収束する展開からは息つく暇はありません。

はっきりと答えが提示されるラストではないこともあり、万人受けする小説ではありませんが、一風変わった小説を読みたい方にはお勧めです。

おわりに

恩田陸のおすすめ小説を紹介しました。

人気に恥じない超名作からマニア向けの本まで、バリエーションの豊富さが魅力です。

参考になれば幸いです。